生命保険営業に役立つ競合分析のフレームワーク
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できる保険営業になるためには、市場や競合に対する分析方法を理解しておくのがおすすめです。生命保険営業で使える代表的なフレームワークについて紹介していくので、実践してみてください。
生命保険営業が競合分析に使えるフレームワーク
市場分析(PEST)
世の中の動向、つまり自社を取り巻く外部環境は、ビジネスに大きな影響を与えます。生命保険営業で使える市場分析がPEST分析です。PEST分析を行うと、自社が抱える課題や市場変化を把握し、市場の将来の変化や予測に活用できるようになります。
PEST分析は、外部環境をマクロ的に把握するために行う方法です。自社を取り巻く環境をウインを政治・経済・社会・技術の4要素に分類し、機会と脅威を洗い出します。
政治的要因(Polotics)
法改正や規制、税制の変化などの政治的要因です。規制緩和や補助金、交付金、特区などの制度変化は追い風となる可能性もありますし、規制内容の変化によっては業界に不利が起こるケースもあります。
経済的要因(Economy)
景気や物価、経済成長、為替・金利・株価などの変化による影響です。経済全体で捉えると大きすぎて分析が難しくなりますが、自社が展開する市場動向を中心に影響を考えることで変化を把握しやすくなります。
社会的要因(Society)
人口動態や社会インフラ、ライフスタイルの変化、それに伴うトレンドの変化などです。核家族の増加や価値観の多様化、昨今の日本の社会状況で例えると、少子高齢化や未婚・晩婚の増加が挙げられます。社会的要因をもとにライフスタイルの変化や流行を予測することで、マーケティング施策の立案に役立てることができます。
技術的要因(Technology)
テクノロジーの進歩など技術やシステムの動向です。IT技術をはじめ、ビッグデータやAI、ブロックチェーンなどの技術革新は、多くの業界に影響を与えています。特に消費者が利用するサービスへの影響が大きいと考えられます。
競合分析(5Forces)
競合他社や業界全体の状況と収益構造を明らかにし、その中で自社の利益を上げるにはどうすれば良いかを見つけるためのフレームワークです。5Forces分析を行うと、新規参入や新製品開発の際に収益性を検証できるようになります。5Forcesのフォースとは脅威を指しており、5つの脅威について分析します。
業界内での競争
競合他社との直接的な競争です。競合がいれば収益性が下がるのは当然で、競合他社が増えれば増えるほど競争は激しくなります。自社も含め、競合他社の数とそれぞれの知名度やブランド力、資金力、成長率を踏まえた収益性を検証します。業界への新規参入者
業界に新規参入者が増えることは競合の増加につながります。よって、異業種から新規参入しやすい業界であるほど競争が起こりやすいです。逆に参入のハードルが高ければ、一定以上の収益性を保てる可能性があります。
代替品の存在
自社の製品・サービスに代わる価値を持つもの、つまり、代替品があるかどうかは収益性に大きくかかわります。ただ、ここで言う代替品とは似たような製品という意味ではありません。書籍に対する電子書籍、家庭用ゲーム機に対するスマホアプリのように、ほかの業界にある脅威を指します。
消費者・顧客である「買い手」と自社との間にある力関係を買い手の交渉力といいます。価格競争が激しいと買い手市場となり、収益性が下がります。
売り手の交渉力
消費者ではなく、サプライヤーや卸売業などの売り手と自社との力関係です。同じ品質の製品・サービスを同じ価格帯で扱う売り手が多ければ自社の収益性は高まりますが、逆になると売り手のほうが力を持ちます。
顧客分析(STP)
顧客分析の代表的なフレームワークとして知られるのがSTP分析です。SPT分析を行うと、市場における自社の立ち位置やニーズを把握し、他社との差別化を図れるようになります。SPTは、セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニングの頭文字を取った言葉で、SPTの順番に分析を行うのが一般的です。
Segmentation(セグメンテーション):市場細分化
自社の市場をニーズや顧客などの共通する項目によって細かく分ける作業です。人口統計的変数や地理的変数、心理的変数、行動変数の4つの指標に細分化します。
Targeting(ターゲティング):市場の決定
セグメンテーションで細分化した市場をもとに、自社がどの市場を狙うべきかを決定することです。自社の製品・サービスの強みを活かせる市場やコンセプトに合った市場を選びます。
Positioning(ポジショニング):自社の立ち位置の明確化
ターゲティングで決定した市場について調査して、自社の立ち位置を把握することです。自社の製品・サービスがどのような点で市場や競合よりも優位性があるかを明確にします。
3C分析(市場・競合・顧客)
市場(顧客)「Costomer」・競合「Competitor」・自社「Company」の3つを軸に市場環境を分析するフレームワークです。自社の製品・サービスの強みや弱み、競合他社の戦略や市場シェアを調査することで、市場参入の可能性やマーケティング戦略の立案に役立ちます。それぞれの分析は、以下のように行います。
市場・顧客(Costomer)
市場とその中にいる顧客に分けて分析します。市場全体を市場規模や成長性、市場状況の変化といったマクロで捉え、顧客に対する分析でニーズや購買行動、購買プロセスといった個々の顧客にフォーカスして考えます。市場全体を捉えてから詳細を把握することで、市場変化に柔軟に対応できるようになります。
競合(Competitor)
競合他社の業界での存在感と製品・サービスに対する分析を行います。競合の動向を把握しておくと、自社がいち早く市場環境の変化に対応できるようになります。競合の状況は常に変化しているため、定期的な分析が必要です。
自社(Company)
自社の製品・サービスの特徴や市場シェア、収益性、技術力、組織力など、さまざまなポイントに着目して自社の強みと弱み、成功要因を見つけます。詳細な自社分析を行う方法に、企業内外の環境を強み・弱み・機会・脅威の4要素から分析する「SWOT分析」があります。